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ネット健康問題啓発者養成全国連絡協議会

略称:養成協・THInet

本会は、子どものネット・スマホへの早期接触及び長時間接触による脳をはじめ心と体の発達阻害とネット依存から子どもを守るため、子ども、保護者、教育関係者、子ども支援者等に初歩的な啓発活動を担えるネットアドバイザー(ネットインストラクター)の養成を目的としています。

ご挨拶

共同代表 伊藤賢一

群馬大学 情報学部 教授

 近年私たちの日常生活に急速にデジタル機器が浸透し、もはやスマホやタブレットのない生活は想像できません。私たちの多くはすでに長時間スクリーンを見つめる生活を送っており、「新ネット・生活習慣病」(大谷 2016)の危険は現実的なものとなっています。とりわけ子どもたちにとっては、視力低下、運動不足から来る発達の遅れ、学業不振、過剰使用による依存傾向等、事態はいっそう深刻といえるでしょう。一方で、かつてマンガやテレビゲームが悪者扱いされたように、新しいメディアが登場すると過剰反応するネオフォビア(新奇恐怖症)に過ぎないのではないか、という指摘もあります。
 とはいえ、さまざまな悪影響が指摘されていることは事実です。世界保健機関(WHO)がゲーム行動症を国際疾病分類(ICD-11)に組み入れたことは記憶に新しいですが、日本小児科医会等の医療団体や多くのNPO・医師・研究者・教育関係者等がデータに基づいた警鐘を鳴らしています。私たちは「正しく恐れる」ために必要な情報を提供することが急務と考え、2017年にこの養成協・THInetを立ち上げました。
 多くの方々のご参加をお待ちしています。

共同代表 大谷良光

子どものネットリスク教育研究会代表 、青森大学客員教授(元弘前大学教育学部教授)、安心ネット促進協議会特別会員、元東京都中学校教諭(技術科)

 共同代表総務担当の大谷良光です。2017年12月の発足から素人の私が制作したHPを掲載してきましたが、このほど並木開発委員が引き受けて下さりリニューアルすることができました。

 ネットに関するリスクはスクリーンの普及に伴い早くから指摘されてきましたが、2010年代になり、スマホの急速な普及と不適切使用によりネット依存やデジタル・ヘルスのリスクについても指摘されるようになりました。しかしこの分野の啓発は、一部の精神科医や脳科学者、小児科医やNPO子どもとメディア等の啓発団体が担っており、専門的になりすぎたり、結論のみの押しつけが多く見られました。そこで、ネットアドバイザーや教師のみなさんに、子ども達や保護者に伝えやすい内容と教材を提供する団体が必要と考え、設立したのがTHInetでした。

 まだまだ社会には認知されていない団体です。マスコミへの働きかけを含めて、多くの方に提供できる教材・スライドの制作と講習会を行っていく予定です。

共同代表 田草雄一

ぽよぽよクリニック院長、外来小児科学会理事、同園学校保健委員会委員長
 松江市「子どもとメディア」に関する協議会会長

小児科専門医として支えます!

 デジタルデバイスの進化は目覚ましいですね!自分にとっても、スマホはなくてはならない物となっています。
 ネットのない世界はもう考えられません。子ども達も例外ではなく、ネットと触れ合う低年齢化・長時間化が大きな問題となっています。小児科専門医として日々診療する中でも、待合室で小さなお子さんがスマホに食い入るように向き合っている姿をたくさん拝見するようになりました。
 このような中で子ども達の中に起こっている健康被害や依存への危険性が日々拡大しています。
 私は故田澤雄作先生のご遺志を継いで、子ども達に明るい未来を届けるために小児科専門医として本会を支えるために微力を尽くす所存です。